成長戦略というけれど、国家としての具体策が乏しい現状 … ウィズコロナとしての打開策は

 かつてから経産省が唱えてきた「クールジャパン戦略」をご存じでしょうか。日本の価値を高めるために、今まで日本が培ってきたノウハウや知識、経験を世界に売り出していこう、そんな主旨もあって21世紀当初から、相当な税金も投入して産業界の尻を叩いてきました。

 しかし残念ながら、役所と民間との意識のズレもあったのでしょうか。チマチマした新規事業は見られたものの、日本の総力を結集し、新規産業に繋げるための大胆な投資に至らず、結局は尻つぼみになってしましました。この発想は決して間違っていなかったのですが、明確な戦略・ビジョンを欠いた典型例と言えましょう。

 今コロナ禍で、サービス産業、とりわけ飲食や旅行、観光業が極端に落ち込んでいます。何とか立ち直ってもらうためにも、政府自らが「Go to トラベル」「Go to イート」などのキャンペーンを展開する気持ちはよく分かります。しかし、あくまで税金投入か借金ですので、急場しのぎにしか過ぎません。

 持続的な発展を唱えるならば、日本の基礎的な技術を駆使した新たな知識集約的な産業に目を向ける必要があります。その1つが、航空機産業でして、戦後になって欧米諸国がこの産業をリードしてきました。何しろ、航空機を構成する部品は300万点と非常に多く、自動車の軽く100倍、裾野のもの凄く広い業界です。

 また、航空機を補修、点検、整備するにも一定のライセンスが必要となりますが、残念ながら現時点では、外国の規制の支配下にあります。羽田空港エリヤ、関空エリアなどは、昔から中小零細のモノづくり、町工場が林立してきましたので、再生を期し、臨海部を中心に航空機産業のサプライチェーンを構築すべきだと思います。

 コロナの影響が業界にどのような変革を要請してくるでしょう。確かに未だ見通せない面があるものの、この産業のイノベーションを果たしつつ、官民あげて日本戦略を練り直す時期に来ているといっても過言ではありません。 コロナに負けるな!