介護保険制度スタートから早20年。高齢者増加と担い手不足…これからも持続可能な制度か?

 国立の社会保障・人口問題研究所によると、2040年時点の75歳以上の人は全体の20%を超え、日本人の5人に1人以上が後期高齢者の仲間入りとなります。ご多分に漏れず、私もその一人です。また、後期高齢者の年間に掛かる介護費用は、74歳以下の高齢者の10倍と言われておりますので、後期高齢者の増加により、介護需要が飛躍的に増大するのは必至でしょう。

 介護需要の高まりは、すなわち介護人材の不足に直結します。国は2040年度に505万人の介護人材が必要であると予測しますが、全業種の就業者の9%に相当する人員を確保することができるのでしょうか…?

 今回の新型コロナウィルス感染拡大において、現場ではこうした人材が活躍してくれました。高齢者の命と健康を、身を呈して守ってくれております。しかしリスクが大きい割には、相変わらず賃金水準が低く、全産業の平均給与(賞与含む)が月額37万3千円にあるのに対し、介護職は28万8千円と、8万円以上少ないのが現状です。

 ケアを必要とする人が増えていく以上、介護制度の維持には、その負担は国民全体で分かち合っていくしかありません。介護保険料の引き上げしかり、また保険料を支払う年齢の引き下げ等、介護保険を維持するためには国民的な議論が必要となります。

 また介護人材の確保には、待遇面のみならずキャリアパス(希望する職務や職位への道筋)に応じた研修を一層充実させなければなりません。さらに、ICT(情報通信技術)の活用やAI(人工知能)とロボットの導入で、介護職の業務負担を軽減させる必要もあります。

 制度を維持するための即効薬はありませんが、外国人人材も幅広く活用ながら、一方で、日本の優れた介護技術を世界に向けて発信できる土壌も広げていくべきでしょう。 コロナに負けるな!