どうする?老朽化したインフラの点検整備 迫りくる危険と費用負担の増加への対応策は

 新型コロナとは別次元の話になりますが、私たち自身、身の回りの危険が迫っていることを一体どの程度認識しているでしょうか。例えば8年近く前、山梨県の笹子トンネル内で起きた「天井板の落下事故」を思い出してみましょう。当時、私は参議院の国土交通委員会のメンバーでもありました。

 あの時の反省から、国は再発防止のために橋やトンネルは5年に1回、目視で点検することを義務付けたのです。そして緊急性があり、早期に改善措置が必要な施設については、次回の点検までに対応することを規定しました。したがって、このルール通りにすれば、2014年度の点検分は19年度までに対応していなければなりません。

 しかし、国交省の調査によると、国の所管はまだしも、特に自治体が管理する52%の橋やトンネルなどの修繕については、19年度末までに未着手の状態が続いているとのこと。これでは5年周期のルールがまさに形骸化していて、このまま放置すれば、老朽化が加速して危険度が高まることになります。

 確かに自治体の財源不足や人員不足が否めません。そして、地方に行けば行くほど、その傾向は顕著ですので、国自体が積極的に乗り出して、インフラの再編整備を促していかねばならないと思います。地域の生活との密着度を計量し、利用頻度の低いインフラ自体を廃止、撤去する必要性も出てくるでしょう。

 今後、コロナの影響も相まって、益々国および地方とも財政は厳しさが増します。必要なインフラに的を絞り、予算を投入する仕組みを整えていかなければ、地域の安全・安心を確保することがおぼつかなくなります。 コロナに負けるな!