水素ステーションの運営 お粗末な再生可能エネルギーの利用 もう一度原点に立ち戻れ!

もうかれこれ5年前から環境省は、水素で走る燃料電池車の普及や、あるいは二酸化炭素排出の抑制を目的に、水の電気分解で水素をつくる小規模タイプの「水素ステーション」を整備する事業を展開してきました。これは、それ以前から「水素スタンド」の補助を進めてきた経産省の事業とは別な形で扱ってきた経緯があります。

 ところで、この「水素ステーション」を稼働する前提となるのは、太陽光などの再生可能エネルギー100%で運営すること。その条件を満たせば、整備費用として4分の3を国から補助するというものです。現時点では、全国の商用施設は133か所に上っております。

 この度、会計検査院がその内27施設を抽出し調べたところ、少なくとも6割超の施設が再生可能エネルギーだけの電力では足りず通常の電力を使い、さらにその内の半数が、ほぼ全てを通常電力で賄っていたことが判明しました。おいおい、こんなことを見逃して大丈夫なの…?

 設置者側は、「太陽光の発電量だけを見ると、水素ステーションの消費電力を上回っていて数字上は確保できている」「冬場は、施設の暖房システムを稼働させるので、電力不足が起こる」等々、色々釈明しているようです。しかし、環境省自身、審査時にこうした状況を正確に確認せず、また設置者側も確保の見通しを十分に示しきれなかった、つまり見切り発車してしまったことが原因でしょう。

 国民側からからすれば、税金を投入してまで行う事業について、厳しい視線を注ぐのは当たり前です。今回、検査院の指摘を受け、環境省は同事業を中止しました。しかし、止めれば済むという話ではありませんので、今回の責任と稼働中のステーションに対する是正措置をどうとるのか、注視していかねばなりません。 コロナに負けるな!