相次ぐ高齢者の運転事故 免許返納との狭間にあって葛藤する当事者と家族

 この頃、高齢者の自動車運転事故が多くなる傾向です。今年はコロナウィルス感染の影響による外出自粛もありまして、交通事故は例年よりも下回ったものの、75歳以上の運転者の過失によるバイクおよび車の死亡事故は、前年同期よりも増えております。

そんな中、昨年4月に起きた池袋の暴走事故をきっかけに、高齢者の免許返納の機運が高まっております。昨年一年間だけでも、約60万人が返納しました。しかしそうは言うものの、高齢者にとって、今まで慣れ親しんだ運転を放棄する決断はそう簡単なものではありません。

「車がないと買い物に行けない」「バス停や駅が遠いので移動に不便」「ドライブは趣味として定着している」等々、当事者の心の葛藤は続きます。一方、家族にとっては、「親に一日も早く返納させたい、どう納得させれば良いか」といった相談が、警察の窓口に寄せられております。

 政府として、高齢者に多く見られる、アクセルとブレーキの踏み間違いを防止するため、安全運転サポート車の購入を後押ししております。「サポカー補助金」を出して、100万台購入を目指すとのこと。また再来年には、一定の交通違反歴がある75歳以上に対する、「運転技能検査(実車の試験)」の導入を開始します。

 今後、生活の足とも言える自家用車を手放した高齢者を、どう見守って行けば良いのでしょうか。藤沢や寒川でも、コミュニティーバスの充実化を求める声が日増しに高まっております。タクシー利用券の配布を積極的に行っている自治体もあります。

 今後これらの動きとも連動させつつ、自動車に対する安全性能の向上および、高齢者の運転技能の維持を図っていくべきです。何しろ安全に運転できる「運転寿命」を伸ばすことを第一として、Maas(マース)などに見られるサービスの充実化も図りながら、地域での支え合いの基盤を作っていかねばなりません。 コロナに負けるな!