我が国の自然災害の筆頭である台風 押さえておきたい基礎知識 気圧や雨量との関係

 今秋は少なかった台風。しかし一たび日本を通過すると甚大な被害をもたらします。実際、昨年の台風15号や19号は、私たち神奈川県域でも多くの爪痕を残していきました。特に19号のときの箱根の1日の雨量は、何と900ミリを超えました。最近の天気予報では、よく1時間で100ミリといったケースを耳にしますが、これはその地域一帯が1時間のうちに水深10センチの巨大な水がめになるほどの雨量を指します。

 ですから、雨量900ミリというと、どれほどの激しさでしょう。実際には、雨水はマンホールや側溝に流れ、また地面にしみ込みますので、全てたまることはありませんが、低い土地では排水が追い付かず、土砂崩れ、地滑りが相次ぐリスクは飛躍的に高まります。
 また、気圧の高低を表す単位に、「ヘクトパスカル」という言葉が使われます。通常、台風で気圧が1ヘクトパスカル下がると、その下の海面は1センチ上昇します。これは、気圧の高い周辺の空気に押さえつけられた海水が、気圧の低い台風中心部の空気に吸い上げられるから、ということ。

 台風により、よく高潮注意警報が出されますが、例えば普通の気圧が1000ヘクトパスカルの沿岸部に、920ヘクトパスカルの台風が来襲すると、海面は80センチも上がります。満潮時ともなれば、とりわけ大きな被害につながることは想像に難くないでしょう。

 災害は忘れた頃にやってくるどころか、災害は忘れる間もなくやってくるご時世。気象庁などは、予想される災害リスクに対してその都度、警戒情報を発しますが、多くの国民は過小評価しているようです。私たち自身が、しっかりと災害に向き合って、的確な判断と迅速な対応ができるよう、来年にも備えていく必要がありますね。 コロナに負けるな!