コロナの影響で出生数が減少していく… 社会が不安定なときには顕著に現れる傾向あり

 これまたショッキングな数値です。日本の人口は少子高齢化で、11年間連続して減少続き。なおかつ、昨年の出生数は86万人と、統計開始後初めて90万人を割り込みました。

 そこに、新型コロナ禍の影響で、昨年1~7月の妊娠届は対前年比5.1%も少ないのですから…。この傾向が今後しばらく続けば、今年の出生数は70万台にまで落ち込むようになってしまうでしょう。

 先の妊娠届の減少の理由としては、春先以降、新型コロナの感染が拡大するにつれ、外出自粛で里帰りが難しくなるなど、出産を取り巻く環境が大きく変わったこと。また、コロナの院内感染の危険性も指摘され、安心して出産できないと思い、子どもを持つこと自体を先送りしたこと、等が考えられます。

 他方、現時点において不妊治療を控える動きも見られます。現段階では、新型コロナが胎児や妊婦に影響を及ぼす科学的な根拠はありません。しかし、不妊治療は長期にわたって通院する患者が多くいるので、治療を中断したり、受精卵の凍結保存を選択したりするケースが相次いでいるようです。

菅政権の看板政策として、不妊治療の保険適用を上げておりますが、費用とは別の面でのケアが必要だと思います。もちろん、妊婦の重症化リスクや、胎児への影響に関して、科学的に立証することも一層求められていくでしょう。

 出生数の減少は、わが国の社会保障制度の担い手が少なくなることを意味します。コロナ禍で人口減少のペースが加速すれば、年金や医療などの制度の持続可能性を根底から揺さぶることになります。古今東西、安全で安心して子どもを産める環境作りは、何より優先すべき課題です。 コロナに負けるな!