プライシングって? 物品の価格決定の仕組みが多様化し、選択する時代

 プライシングとは、「価格設定や値引き、あるいは値上げをする行為」を指します。これは企業や店舗にとっても利益や売上の影響が大きいため、マーケティング戦略上の重要な要素です。したがって、これからのプライシングは、ITテクノロジーを活用しながら、1つの物に1つの価格とした「一物一価」の原則から脱却し、価格と価格の新たな関係を築いていくものと思われます。

 現時点で提起されているものとして、①需給のバランスをベースに動的に価格を最適化する「ダイナミックプライシング」、②定価がなく購入前に価格が決定される「プレプライシング」、そして③購入もしくは使用後に価格が決定される「ポストプライシング」の3パターンが挙げられます。今回は、この③を取り上げてみましょう。
 確かに、このポストプライシングは、実際に商品やサービスを利用した後に、その値段を使用した消費者が決めることとなります。これにより、初めて利用する際の負担感が軽くなり、一方、提供する側としても新規顧客や販路の拡大に繋げやすいです。

 例えば、家事代行サービスなどは、都も働き世帯の増加でニーズが高まっております。しかし、他人が自宅に入る不安感から、最初に使うまでのハードルが高いようですね。そこで、「お試し期間」を設けて、サービス内容と利用料金の幅を利用者が決めることとすれば、そのハードルはかなり低くなるとのこと。

 もちろん「後決め」とは言うものの、安かろう悪かろうでは元も子もないので、一応「最低料金」を設定して、利用者が一定期間に金額を決めないと、最低料金が自動的に適用されるようになります。何より、利用者の満足度が重要ですし、満足度が上がれば上がるほど価格は上がります。

 今後ともコロナの影響を受けて、私たちの生活様式も変わらざるを得ません。その際に、生活上で選ぶ物品やサービスの内容と質に対して、私たち利用者目線で価格を決めることに一層視線が注がれていくことでしょう。 コロナに負けるな!