住民と一体となった藤沢防災計画作りの必要性 未だに行政主導の対応は限定的

1995年1月17日の阪神淡路大震災以降、防災については住民の「自助」、地域の「共助」、行政の「公助」に分けて考えるのが主流となりました。しかし、それでは社会全体で対処するという視点が欠けており、何より行政主導の防災では限界があります。2018年より、国の中央防災会議において、「住民が主体的に身を守る行動をとり、行政は全力で支援する社会へと変えるべきだ」と提言されたのも、分かるような気がします。

「いつ、誰が、何をするのか」を時間軸に区切って整理した計画が、「タイムライン」です。しかし現状のタイムラインは、国交省はじめ、自治体、気象台、消防などの行政機関が集まって作成されるのが一般的。残念ながら、地域住民と一緒に練り上げる仕組みになっておりません。確かにこれに限らず、日本の防災対策は、行政が計画作りから情報発信まで行い、住民はそれに従って行動するパターンでした。行政だけが災害に立ち向かうわけではないので、早急に社会の総力で被害を防ぐ構図に変えていく必要があります。

既に一部の市町村では、独自の防災計画作りが始まっております。東日本大震災以降、津波被害に対しては、行政と地域がタイアップして「逃げ地図」作りに着手しました。鎌倉市でも、地域住民が実際に現場を歩いてみて、最適な避難ルートを設定し、安全な避難場所まで導くマップ作りを作成しております。

また高知県黒潮町では、最大34メートルの津波想定に対し、町職員全員が防災担当を兼務して、決められた責任地域に対する「避難カルテ」を作りました。作成に当たっては、担当地域の避難方法や、逃げる際の心配事を住民と共にまとめたのです。それに比べて、藤沢や寒川では未だ脆弱です。

温暖化の影響で、今後とも様々な自然災害が発生するでしょう。そんな中、地域ぐるみで災害に立ち向かう姿勢が、今まさに問われているのではないでしょうか。 コロナに負けるな!