脳卒中の1つである脳梗塞 治療法の進歩あれども早期発見が不可欠

 国民の死因の第4である脳卒中(脳血管疾患)。そのうち約6割・6万人が脳梗塞患者です。脳梗塞は動脈硬化などが原因で、脳の血管が詰まって血液が供給されなくなり、運動まひや感覚障害を引き起こす病気です。

 命が助かったとしても、酸素不足や栄養不足の状態が続くと、脳細胞が壊死してしまい、重たい後遺症が残るケースも多々あります。私の周囲の人の中でも、日常生活に色々な支障をきたしているケースを何度も見てきました。

 ところが近年に入って、治療やリハビリ療法が進歩し、発症しても元の生活を取り戻せる事例が増えております。例えば、「t-PA療法」。これは2005年に認可されたもので、薬で血栓を溶かす技術です。ただ、小さな血管にできた血栓を溶かすには有効的ですが、時間が経ってから使用すると出血のリスクが高まります。したがって、発症から4時間半が限界とされます。

 そこで登場したのが「血栓回収療法」。2010年に認可され、太い血管でもカテーテルを使って血栓を除去して血流を再開できます。症状によっては、24時間まで治療が可能です。したがって何より、脳卒中は時間との勝負と言えましょう。早期発見と早期治療が、その後の回復に大きく左右します。
以前、脳卒中基本法を策定することにより、国として法的にバックアップできるよう国会に働き掛けたことがありました。現場対応能力を高めるためには、家庭、消防、医療機関などの連携は不可欠となります。発見すれども、搬送に手間取ってしまっては元も子もありません。

 今では心疾患も含めた循環器に関する総合的な医療体制を支援する法律になってしまいましたが、とりわけ脳血管疾患による発症後の後遺症や要介護との関連も注視する必要があります。今後とも、粘りつよく追跡調査をしてベターな方策を模索していきたいと思います。 コロナに負けるな!