グリーン成長戦略 2050年に脱炭素社会実現となるか…①

 先に政府が2050年において、温暖化ガス排出量を実質ゼロにする工程表「グリーン成長戦略」を策定したのはご案内の通りです。しかし、今までも京都議定書から始まって、大々的にぶち上げて見たものの、実際には中々実効性が高まらず、世界からの批判も浴びてきました。

 今回は本腰を入れ、特に成長を期待するとした14分野には集中的に取り扱っていくと意気込んでおりますが、その代表的なものをこれから4回に亘り、しっかり吟味していきたいと思います。まずは、「水素」です。

 我が国はこの分野に関しては、2017年に他国に先駆けて戦略図を策定しましたので、ある意味世界有数の水素先進国と言えるでしょう。政府は今回の方針でも、水素を「キーテクノロジー」と位置づけ、2050年に2000万トン程度を確保する新目標を掲げました。

 ただ水素の場合はコスト引き下げが課題となります。新戦略では、導入量の拡大を通じて、発電コストをガス火力以下に低減する方向性を明記し、2050年には化石燃料に対して十分な競争力を持つ水準にするとあります。

 そのためには水素発電の商用化も急務でしょう。水素を火力発電の燃料として活用し、燃料を燃やす際に発生する二酸化炭素の排出を抑えなければなりません。また、再生エネ発電から、水素を生成する「グリーン水素」、すなわち太陽光や風力などの電力を水電解装置につなぎ、水を水素と酸素に分解する技術も不可欠となります。

 いずれにしても、次世代のエネルギー源は「水素」が主役となる時代です。2050年までの期間に、大きなエネルギー転換が果たせるかは水素次第と言っても過言でないでしょう。 コロナに負けるな!