ハンドドライヤーって大丈夫!? 科学的根拠がないことへの問題放置はダメ
藤沢市内でも至るところのトイレにありますよね。そう、手を洗った後に乾かすハンドドライヤーっていうもの。今年度に入って、コロナ禍であってもハンドドライヤーの使用を解禁しました。
昨年の第1回目の緊急事態宣言が出された後、経団連は感染防止策の1つとして、ハンドドライヤーの使用禁止をガイドラインに盛り込みました。これは、政府の専門家会議がハンドドライヤーによる感染リスクを指摘し、政府サイドからの利用を控えるようにという要請を受け入れたことによるものです。
それに追い打ちをかけたのが日本製紙グループからのサイト。ハンドドライヤーを使用すると、手は洗う前よりも汚染リスクがあるといった研究結果を掲載し続けました。それにより、ハンドドライヤーの利用禁止と入れ替わる形で、ペーパータオルの消費量が増え、製紙業界には商機となっていたのでした。なにやら業界間の激しいつば競り合い、仁義なき戦いぶりを感じさせますね~。
ところが、再度慎重にハンドドライヤーのよる感染リスクを調査した結果、その感染の確率は0.01%に過ぎないということが判明しました。欧米や中国などの主要な28か国・地域でも、使用禁止をしていないことも確認の上でのことです。
確かにハンドドライヤーの国内出荷台数は年間9万台程度ですので、市場の希望としては大きくありません。しかしここで問題視しなければならないのは、科学的な根拠・証明(エビデンス)に基づく行動が何より大切であるということではないでしょうか…。
国民の健康と経済の両立が難しいと言われ、緊急事態宣言やまん延防止時において、飲食店などの営業時間の短縮や営業停止が、再度求められました。確かに、人流を食い止めるためのやむを得ない措置と政府は言うものの、果たしてそうした場所がどれだけ感染リスクが高いのか、科学的な証明はされていません。
私は、トイレ使用後はハンドドライヤーよりも紙を使うタイプですし、ハンカチで手を拭きます。しかし今回のハンドドライヤーを巡っては、その使用基準を感覚や噂ではなく、科学的な論拠を物差しとしなければならない、それを実感させる一幕でした。 コロナに負けるな!