コロナ禍でもリーマンよりはましか… 雇用の流動化と働き方の多様化に踏み出せ!

 コロナ禍で雇用に対する悲観論が一気に高まったのは、昨年の春でした。確かに1回目の緊急事態宣言以降、失業予備軍とも言われる休業者数は過去最悪の597万にまでのぼりました。これはリーマンショック時よりも、はるかに上回る数値です。

 とりわけその時に最も手痛い打撃を受けたのが、15~24歳の若年層で、2010年6月にはこの世代の失業率は10.8%を記録しております。ところが、昨年夏以降、確かに業種によってばらつきが大きいですが、全産業ベースでは人手不足感が一貫して続いており、若年失業率も5%前後に踏みとどまっております。

 今回のコロナの影響で、最もダメージを受けているのがパートやアルバイトなど、非正規の女性労働者です。パートなどのシフトが半分以下となり、生活に重大な支障が出ているにもかかわらず、中々支援が行き届かないジレンマを抱えております。

 そこで取り沙汰されるのが、複数のパートを兼務する「掛け持ち型」を推進すること。あるいは、「在籍出向」と言って、人員の過不足状態を見ながら余剰部門から不足部門へと労働力をシフトさせる手法です。

 また雇用の年限を区切って、その間は社員として働いてもらう「定期就業型」を提案する専門家もいます。年限も短期ではなく、10年程度の長期を可能にすれば、スキルの蓄積も図れることでしょう。そして、企業外部に解雇手当の積立金制度を設けることも提案しております。万が一、働き手は契約の期間内に仕事がなくなっても、それに相応する解雇手当を受け取れる仕組みです。

 現状、未だ我が国の雇用スタイルが、流動化ではなく今いる職場での雇用維持に軸足をおいております。これでは今後のデジタル社会における経済の激変にはとても対応できないでしょう。コロナを1つの契機として、雇用のモデルチェンジを踏み出していかねばなりません。 コロナに負けるな!