日本の宇宙戦略はいかに? はやぶさ2の実績を活かせ

 昨年12月、小惑星リュウグウの石や砂を地球に持ち帰った探査機「はやぶさ2」の成功は、確かに日本の宇宙科学探査の底力を示したものでした。リュウグウへの着地に2度にわたって成功し、約52億キロメートルを飛行して、地球との往復を無事に果たしてくれましたよね。

 6年間にも及ぶ探査にもかかわらず、燃費がよく、長距離飛行に適した主力の「イオンエンジン」はトラブルなく稼働し、2度目の着地では目標地点からの誤差はわずか60センチメートルというのですから、もうこれは神業の何ものでもないでしょう。

 今後、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、小惑星探査計画「デスティニー+ぷらす」の準備段階に入っており、探査機を2024年度に打ち上げる予定です。地球から流れ星として観測される小惑星「フェートン」のちりを採取して分析するといいます。さらに、同年度に火星を回る衛星から、試料を持ち帰る「MMX計画」用の探査機も打ち上げるとのこと。

 このように、惑星間飛行や機体を天体の狙ったところに誘導する日本の技術は、世界の最先端を走っております。しかし一方で、JAXAの年間予算は1500億円程度で、米国のNASAとは16倍の開きがあるもの事実です。もちろん、予算には制約がある中、こうした国産技術を宇宙開発にどう生かしていくべきか、その戦略性が問われてきましょう。

 はやぶさ2のように、日本が年月をかけて培ってきた高い技術力は、資源探査などに応用できたり、さらに汎用性を高めれば、新たな宇宙産業の育成にもつながったりする可能性を秘めております。今後、各国がこぞって宇宙産業に進出してきますので、国際的な協力をしつつも、独自の技術を中長期的に育てる視点が不可欠と思えます。 コロナに負けるな!