水素活用を促進すべし! 縦割り規制を撤廃し新ルールによる市場の開拓を

 水素は危険な物質なのか?これは古くて新しい問題です。確かに我が国において、水素は滞留すると爆発しやすいので危険物扱いされており、工業利用する際にも高圧ガス保安法で主に規制されております。

 その一方、海外では、水素はとても軽く、もし漏れたとしても数秒で消えるので、ガスや燃料よりも危険度が低いという感覚でとらえられている傾向でして、その安全に配慮しつつ有効活用する動きが広がっております。例えば、隣の韓国では燃料電池の関連企業を育成するために、その街を特区に指定して、様々な動力源に水素を活用する試みが活発化しております。

 今では、我が国内でも燃料電池車(FCV)の活用が進められつつありますが、このFCVの水素を貯蔵するタンクは車検の対象外。仮にFCV本体の車検が通っても、タンクについては経産省所管の検査が別途必要です。つまりその分、全体の検査が通るまで、一定以上の期間が掛かるという不具合が起きます。

 また、大型バスに燃料電池を搭載した場合、それを地震や台風による停電時の非常用電源としても使っていこうと期待されております。しかし、学校などの防災拠点に、FCVバスなどから電気を送るためには、20日前までに自治体に届け出をしておかねばなりません。いつ起こるか分からない停電の備えとして妥当な手続きでしょうか…?

 このように水素や燃料電池の利用に際して、相変わらずの縦割りの規制が掛かります。国が安全性に配慮することは当然としても、水素利用を想定しない古い枠組で縛れば、その規制もちぐはぐになるでしょう。水素社会を標榜するならば、新たな市場を創造するために新しい枠組みを用意すべきではないでしょうか。

 前述した韓国では、既に水素の活用や安全規制をまとめた「水素経済法」を制定しました。我が国も、水素活用の推進に向け、水素専用の法律が必要と思われます。今後の国会対応に注目していかねばなりません。 コロナに負けるな!