部活動改革が始まる 子どもたちのスポーツ環境を整えよう!

 東京オリンピック・パラリンピックが無事終了しました。大会前はコロナ禍で様々な流れもありましたが、終わってみてやはり開催できたことは、我が国にとってもまた国際社会にとってもベターではなかったかと思われます。今後、この経験をやはり次の世代の若者に繋げていくため、学校の部活動改革を推進していかねばなりません。

 現時点において、学校の部活動は正規の教育課程外の活動とされております。公立の中高校において、普通は教員が顧問となって指導しております。ところが、これは正式な業務として認められておりませんので、全員が受け持つわけでなく、その一方で顧問となれば責任が発生し、勤務時間は長くなります。

 特に運動部の顧問は週末も休めません。また生徒たちが土日に活動すれば、ケガなどが心配で放っているわけにもいかず、練習試合や大会への参加のため引率などで一日拘束されても、日当はわずか1000円~1500円程度。休みに自分の家族と過ごせないのは、部活で忙しい教員の切実な悩みであり、したがって女性の体育教師が増えない原因にもなっていると聞きます。

 こうした状況を鑑み、文科省は今年度から全国114の拠点校にて、人材や運営団体の育成および確保などの実証実験をスタートしました。2023年度から、公立中学校の休日部活動の受け皿を、学校から地域に段階的に移行させて、生徒の指導を教員から民間の人材に切り替えていく予定です。
 教師に代わる指導者には、日本スポーツ協会の公認スポーツ指導者制度などが活用できるようになります。東京オリンピック・パラリンピックを目指したアスリートたちも、地域で指導する好循環を作れれば、今大会のレガシーともなるでしょう。

 ただ、最大の課題となるのは、やはり人材の費用負担をどうするかです。それについて従来、教員がほぼ無償で提供してきた指導について対価を求めるようになれば、保護者負担も増すこととなります。それがひいては、保護者の意向や経済的な事情によって、子どもたちのスポーツの機会も奪われることになりかねません。今回の実証実験も踏まえて、子どもたちのスポーツ環境を総合的に勘案する機会となるよう、部活動改革の行方に注目していきたいと思います。 コロナに負けるな!