あっという間に過剰時代に 藤沢や寒川における保育所の将来は?

 藤沢や寒川でも、ここ10数年間子育て支援策のメインとして待機児童ゼロを掲げてきました。確かに、未だ全てのニーズを満たせるような保育所整備が達成できていない現状かもしれませんが、しかしこのエリアでも後数年も経てば、過剰時代に突入するでしょう。

 先に厚労省は、2025年に保育所の利用児童がピークに達するとの初の試算を公表しました。それというのは、女性就業率の上昇を上回るスピードで少子化が進むため、利用児童数は2025年の300万人をピークに、緩やかに減少に転じるとのことです。

 昨今、新型コロナの影響にて、結婚や妊娠を控える動きが広がっております。昨年度の出生数は、その前年度よりも4.7%減りました。また前年の自治体への妊娠届も、その前年よりも4.8%減りました。おそらくこのペースですと、今年の出生数は、統計開始以来、初めて80万人を割り込む可能性が高く、この一連の流れは、国立社会保障・人口問題研究所の推計よりも、およそ10年早いことを意味します。

 仮に保育所が過剰となった場合、どのような対処が求められるでしょうか?当然、既存の施設を整理・縮小し、そして機能を転換せざるを得なくなるでしょう。厚労省として、こうした保育所を地域の子育て支援に活用することを検討しているようですが、必要に応じて、保育所の目的や設置基準を定めた「児童福祉法」の改正もしていかねばなりません。

 今までは、各自治体がこぞって保育所の新規開設を後押ししてきました。それに乗じて事業を急拡大した民間事業者もありましたが、今後、経営環境が悪化することが懸念されます。既に運営面で倒産する事例も垣間見られます。保育所は働く親のライフラインとも言えますので、事業者側の都合で、突然の閉園を防ぐ手立ても考案していくべきでしょう。

 従来、保育所の拡大に伴って、暴力的なしつけ指導や、不慣れな保育士による虐待ともとれる保育が問題視されたこともありました。これから保育所が過剰となる未来を見据えて、質を備えた施設の維持への政策転換を進めていく時期です。 コロナに負けるな!