今注目されるリスキング…  DX時代に不可欠な人財育成とは

 やはり欧米が先行しているのでしょうか…。我が国でも、リスキングの概念の認知度を上げ、取り組む必要性が益々高まってきました。ところで、この「リスキング」とは一体どんなものなのでしょう。

 「リスキング」とは能力の再開発を意味し、この先の必要になるであろう職業能力を身に付けることを指します。したがって、仕事を一時離れて学び直すことを指す場合が多い「リカレント教育」とは、異なる概念です。これまでの延長戦ではなく、新たな価値を生むための能力開発に力点が置かれていると言っても良いでしょう。

 今後、益々グローバル化が進展する中、DX(デジタルトランスフォーメーション)に伴う産業構造の転換が余儀なくされます。そして、それに伴って衰退し、失われる業種や職種がある一方、新たに生み出され成長する業種や職種も出てきます。「リスキング」は、まさに失わる雇用から新たに生まれる雇用へ、円滑に労働力の移動が図れるよう支援する環境の整備とも言えます。

 ただ、社内に教えてくれる人がいる従来の職場内訓練(OJT)とは違って、「リスキング」には社内で教えてくえる人材がいるわけでもなく、また学習コンテンツが揃っているわけでもありません。ここで最大のポイントとなるのが、会社主導で一斉受講させる学校型から、社員1人1人が自律的に学び、その成長を後押しする仕組みへ転換させることであると、専門家も口を揃えて指摘します。

 したがって戦略的に進める上で、会社として4つのステップが大切であるとのこと。①まずは社内のスキルを可視化、②学習プログラムを揃える、③業務内で学習しやすい環境を整える、④そしてスキルを実践させるetc。若い世代ほど、自分の仕事が今後5年間で陳腐化すると考えており、例えば25~34歳では5割を超えているという調査結果もあるほどです。

 今後「リスキング」の対象となるのは、デジタルに限ったものではなく、例えばグリーンやエコロジー分野なども、企業戦略に大きな影響を与えるものだと考えられます。今後生き残りをかけて、企業も企業人もこうした危機感にどう対応していくべきか、再戦力化する動きが益々加速化していくでしょうね。