命の連鎖 タクシー事故に見られる悲劇の繰り返しを断て!

昨今、高齢者ドライバーさんが増え、その分事故に繋がりやすい危険性も指摘されております。そんな中、タクシー業界は人手不足もあって、ドライバーさんの高齢化が進んでいるようです。全国ハイヤー・タクシー連合会によると、今年の3月時点における全国タクシー会社の運転手約26万人のうち、65歳上の人は47%に上っているとか…。高齢でも働きたいと思う人の受け皿にもなっているようでして、バスやトラックの運転手よりも平均年齢は高いと言われております。

タクシー運転手は、ご覧になればお分かりの通り、お客様を乗せるサービスですし、また安全運転に最大限配慮していますので、常日頃その神経の使い方は相当なものだと察します。また長時間の運転や待機など、心身をすり減らす業務であることには変わりありません。

先日も走行中に「くも膜下出血」を起こし、個人タクシーが歩道に突っ込んでしまい複数の歩行者が死亡、および重軽傷を負わせてしまいました。このタクシー運転手は、コロナ禍で客が減り、休日返上で仕事に出ていたようでして、相当体に無理を強いしながら、業務をこなそうとしていたことが容易に予測できます。

国交省によると、2019年までの5年間に、乗務中に健康状態の悪化で事故を起こしたり、運転を中止したりしたタクシー運転手は計284人に上るとのこと。その内、「くも膜下出血」などの脳疾患が69人、心筋梗塞などの心疾患が54人でした。

ドライバーの不可抗力とは言え、被害は乗客や通行人に及んでしまいます。死亡や負傷させてしまったら、当然、法人・個人問わずその過失責任はしっかり負わなければなりません。未然の防止対策として、既に業界団体でも、脳検査の費用を補助する制度を開始しており、また国側も脳検査を受診したドライバーさんに1人当たり5000円の協力金を支給しております。

しかし、全体的に脳検査を受診させている率は7%程度。とりわけ中小タクシー会社の経営状況からして、健康管理に投資する余力がないジレンマを抱えているようです。

今後、国の補助制度を充実させることと同時に、運転手の異常を自動的に検知し、車両を安全に停止させる技術開発が求められます。そしてそうした新技術の導入に際しても、その費用面についてサポートできるような仕組みも作るべきと思います。 コロナに負けるな!