異常気象に拍車が… IPCC報告書は告げる

先に国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)において、産業革命以来の世界の平均気温の上昇幅が、今後20年以内に1.5度に達するとの科学的な予測を盛り込んだ報告がなされました。

そもそも人間の活動が、地球温暖化を引き起こしているのであろうか…。IPCCは今回初めて、疑う余地がないと断定し、この30年間以上続く論争に終止符を打ちました。

確かに、異常気象は世界各地で頻発しております。世界を見渡せば、今年の6月以降、アメリカ西海岸とカナダの西部を熱波が襲いました。それに続いて、ドイツや中国は洪水に見舞われ、トルコやギリシャでは大規模な山火事に見舞われました。我が国でも、静岡県熱海市の土石流をはじめ、九州や長野の各地で豪雨被害が発生しました。

パリ協定では、産業革命以来の気温の上昇幅を2度未満、できれば1.5度に留める目標を掲げております。しかし、過去10年間の平均において、既に1.1度上昇していると言います。様々な試算がありますが、温暖化対策が強化されず、現状と同じ二酸化炭素ガスが排出されるならば、あと10年前後でその限界に達するであろうと、IPCCも警鐘を発します。

今後、気温がどの程度上昇していくのでしょう。前述したように、あらゆる想定でも2040年までに1.5度の上昇は回避できませんが、それでも2050年頃までに、温暖化ガスを実質ゼロにする「カーボンニュートラル」を実現できれば、今世紀末には1.4度に戻る可能性も示唆しております。

まさに10月31日より始まる国連の「気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)」において、今回の報告書に基づく真摯な対応が求められると思われます。そして、こうした各国の削減目標の強化に向けた協議に加え、国際協力を通じた削減ルールについても話し合いが進められるでしょう。

日本は技術協力で途上国の削減を後押しするほか、中国やインド、ロシアはじめ、大量排出を続ける新興国を巻き込んだ国際協議を提起しなればなりません。あの京都議定書を主宰した国として、自覚と自信をもって立ち向かっていこうではありませんか。 コロナに負けるな!